建装資材販売、施工、化成品、アスファルト舗装、デイサービスなど多角的に事業を展開する黒崎産業株式会社
KUROSAKI INDUSTRY CO.,LTD.
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2019.1.17
四代目、明けましておめでとう!今年も一緒に成長していこうね!!
はい、よろしくお願い致します。
今年の年始の金沢は暖かくていいね!このまま春まで行ってくれるといいけどね。
天気が良かったので、先日の日曜日、今シーズンの初滑りにスキー場に行って来たよ。
FB上で仲良しの友達が子供用スキーセットをあげちゃうよと言っていたので、それを頂いて、そのスキーをはいて年長さん息子がスキーデビュー。人生初のスキーなのに、リフトに10回以上乗ってた。おーなかなかやるな~。
与太話はこれくらいにして、今回の伝言は、今年した年頭挨拶についてだよ。
私は黒崎産業グループでの年頭挨拶は、昨年読んで為になった本についての話をすることにしているんだ。
年末も原稿を作って、その内容を妻に聞いてもらったところ、
「難しい、長い、つまらない」
と手厳しい評価を受けてしまった(笑)
辛辣ですね。
社長が話すからみんな黙って聞いてくれるかもしれないけど、興味がない人にとっては、右耳から左耳に抜けていくことでしょうねと。
((+_+))・・・
なるほど、でも改めて言われると本当にそうだなと思ったよ。
ビジネスにおけるコミュニケーションというのは、相手に伝わって、相手を行動させることが目的であるから「難しい、長い、つまらない」話では失格なんだ。
だから、実際の社員さんに向けて行った年頭挨拶では、大事な部分だけにして、例を多くして、わかりやすく話をしたつもりだよ。でも「難しい、長い、つまらない」って感じた人もいるかもしれない。でももしかしたら、「わかる、丁度いい、面白い」と感じた人もいるかもしれない。それは聞く人の興味や理解度にもよるから、どのレベルをもっての話しをするかというのは、大勢の人に向けて話をする時の大切な要素だね。四代目も意識して欲しいんだ。
はい、意識します。
でもあえて今回、四代目社長への伝言に載せるのは、最初に作った「難しい、長い、つまらない」と言われたバージョンだ。四代目はどう感じるかな(笑)
ー今年紹介する本は「ホモ・デウス」という本です。この本は2年前に出版されて世界中で大ヒットしたサピエンス全史の続編です。
前作は、宗教やお金や国家というような虚構(フィクション)を信じることができたから人類は集団行動、組織化によって他の動物たちを抑えて地球を支配するようになったという内容でした。
今回の続編ホモ・デウス、ホモは人、デウスが神という意味で、人間は神の領域にまで科学技術を発展させていくとどうなってしまうのだろうか?という内容です。
私達人類は、科学技術を発展させ、遺伝子をも操作する能力をも手に入れました。我々人類の一部の人達は、ホモサピエンス、ラテン語で(賢い人間)からホモデウス(神の人)になろうとしています。
具体的には、遺伝子操作でデザイナーベビーをつくり、これまでの人類の知能や能力をはるかに超えた自分達の子孫をつくるというものです。
また、情報技術の発展によって、AI(人工知能)が人間の知能を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)が2045年に来るとの予測もあります。
私たち人類が牛や豚などの家畜を飼っているのは、家畜の肉を食べたり、その皮で衣服を作ったりして有用だからですが、今後科学技術がさらに発達し、家畜を飼育するより安価で簡単に、工業的により味が良く栄養価の高い人工肉や、美しく軽い人工皮が合成できるようになったとしたら、家畜の飼育数はどうなっていくでしょうか?
それと同様に、科学技術やAI、ロボット技術が発達し、農産物や工業製品、サービスの提供がAIやロボットによって、人間がやるよりもより安価で簡単に提供されるようになったら、人類よりも知能がはるかに高いデザイナーベビーやAIは我々のようなこれまでの人類をどのように扱うようになっていくのだろうか?という問題提起を著者はこの本の中でしています。
そしてまた、科学の進歩により、人間の活動はアルゴリズム(情報の入力に対しての、出力という形で表現可能な演算)であり、自由な個人というのは存在しない。と考えるようになってきています。
人間の活動をアルゴリズム(情報の処理)である考えると、
資本主義が共産主義を打ち負かしたのは、個人の自由が神聖だからでも、倫理的だからでも、神が無信仰の共産主義者に腹を立てたからでもなく、テクノロジーが急速に変化する時代では、分散型データ処理が集中型データ処理よりうまくいくからだ。という説明ができるとこの本の中で言っています。
具体例で言うと、共産主義社会のソビエトでは限られたごく少数の人が栽培する農作物の種類や作付面積、工業製品の生産数、パンの味や値段などなどを決めていたから失敗が多く計画どおりにならないことが多かった。それに対し資本主義社会では、沢山の農家やパン屋がそれぞれの市場において各自が最適になるように生産していたから、失敗も成功も起こったが、総合的には資本主義経済が発達していったというものです。
このように人類の歴史を、アルゴリズムによる情報処理のシステムであるとして解釈すると、一人一人の人間は、システムのチップに例えられます。そうすると、システム効率を高める、すなわち文明が発達していくスピードを高める為には次の4つが必要だと言っています。
1プロセッサーの数を増やす(人口1000人の村より10万人の都市の方が演算能力が高い)
2プロセッサーの種類を増やす(異なる意見が出やすくなる。猟師3人<農民+医者+聖職者)
3プロセッサーの接続数を増やす(孤立している10個の都市より10個の交易を結んでいる都市)
4既存の接続に沿って動く自由を増やす(10個の都市間に道を引いても、専制君主が商人や旅人の行き来を制限しては、道は役にたたない。)
ただしこれらの4つは相いれないこともよくあり、プロセッサーの数と種類を増やすと自由に接続るすのは困難になっていきます。
この部分の著者の解説は、黒崎産業グループの発展について同様に考えることができる部分だと私は感じました。色々な立場や考えを持つ社員の数を増やし、それらの社員のやり取りが頻繁に行われるようにするとこが黒崎産業グループの発展に大切なのです。
最後に私がこの本で一番なるほど、と膝を打った部分がありますので、それを紹介して挨拶を終えます。それは、どうして幸せな気分は長続きしないのか?ということについてです。
例えば、勉強を頑張って志望校に合格したり、女性とデートをしたり、売上利益目標を達成しても、その時は幸せな気分でも、次第にそれが普通の感覚になっていく。ずーっと幸せな感覚が続けば人生楽しくていいのに、とこれまで思っていたのですが、その疑問に対する回答がこの本には次のように書かれていました。
“我々生物は、生存と生殖を促す行動に快感や幸福を得られるよう遺伝子に刻まれプログラムされている。もし突然変異で、一つの木の実を食べたり、一回の生殖だけで満足し、永続する至福を楽しめるイノシシが誕生したとしたらどうなるでしょうか?そのイノシシはもうそれ以上の食物を探そうとせず、餓死して、子孫が残せなくなります” と。
餌を集めても集めても、デートを重ねても重ねても不安になった先祖だけが食料を得て、子孫を沢山残すこができた。我々はそのような先祖の子孫だから、良いことがあっても、長続きせず、直ぐに不安になるようにプログラムされているのだそうです。
逆に不安にならなかった個体は生き残れかったのです。
そういう事らしいので、我々は本年も、その遺伝子プログラムにしたがって、去年以上の売上利益を獲得するため、黒崎産業グループ全員が協力し、干支のイノシシのように猪突猛進に目的を達成する為に邁進していきましょう!
今年もよろしくお願いいたします。ー
四代目はどう感じたかな?
三代目社長より